本物?偽物?警察が自宅に訪問してくる理由(目的)と警戒すべき偽装犯罪。

防犯

「ピンポーン」ある日、インターホンが鳴り誰が訪問者を確認しようとモニターを確認するとそこには警察官らしき人が玄関前に立ってる。「巡回しています。ちょっと宜しいでしょうか?」と話しかけられたらあなたは玄関を開けますか?

警察にお世話になるようなことをしたことは全く身に覚えが無く、「いったい何が目的なの?」と本当に警察官なのか疑ってしまうのも無理はありません。

「警察が自宅に訪問してきた」という経験をしたことがない方は尚更警戒してしまいますよね。

近年では防犯目的で警察が各世帯を巡回することが多くなっているのも事実です。

しかし結論から言うと例え警察を名乗る人物であっても安易に玄関ドアを開けるのは危険です。

本記事では警察官が訪問してくる理由や目的と、それに対する注意点を書きたいと思いますので防犯上、心得ておくと良いでしょう。

警察を装う訪問詐欺の手口や目的

そもそも警察官を名乗るだけで罪に問われるのにそんなリスクを背負ってなぜ警察官を装って訪問してくることがあるのでしょう。

キャッシュカードや現金を盗むことが目的

偽物警察官の目的として代表的なのは現金やキャッシュカードを盗もうとする犯罪です。

予め訪問先の家に警察を名乗り電話をし、「口座から不正にお金が引き出されている」等といってキャッシュカードを早急に交換する必要があると不安をあおる。

そして訪問時に銀行関係者を装った者と2人でキャッシュカードを預かりに行くふりをしてその際、暗証番号も偽装書類に書かせて現金を引き出す。

また他には女性宅を狙った押入り犯罪も起きています。

普段は警戒している人でも相手が警察官と騙された場合は今までが嘘のように警戒心が無くなり、いとも簡単に犯罪被害に遭ってしまう方は少なくありません。

近所で起こした犯罪者が目撃者を探している

偽物警察官の最も怖い訪問目的が『自分が起こした犯罪の目撃者捜し』です。

以前にあなたが住む界隈で凶悪な事件が起こったと仮定します。

その犯人はまだ警察に逮捕されていなく、逃亡中だとして犯人が不安に思うことがあります。

それは誰かに見られたり、防犯カメラに写ってしまっていないか?です。

見られてもおかしくないエリアに住んでいる人を警察官と偽り、「数日前にこの近くで起こった殺人事件について何か知っていませんか?」と聞き歩く犯罪者も居るでしょう。

また、防犯カメラの映像を確認したいと言ってそのカメラに自分が映りこんでいないかも確認する犯罪者も居ます。

そう思うとゾっとしますね。

単に押入り犯罪が目的

ストーカー犯罪によくある強引な押入り犯罪が目的という場合も考えられます。

普通に訪問したら玄関は開けてくれませんが、モニターに映る人が警察官だったら疑うこともせずに玄関を開けて会話を始めようとする方は少なくありません。

また、事前に女性の一人暮らしであると事前調査されてしまっている場合は玄関を開けてしまったら最期・・という最悪なケースも想定しなくてはなりません。

この押入り犯罪については、偽警察官だけではなく宅配業者を装った犯罪も多発していますので十分に気を付けて対策を講じましょう。

警察が訪問する時、事前通知はある?

警察が急に自宅に訪問するわけがないから怪しい・・本物の警察ではないのでは?

そう警戒してしまうのも当然です。

しかし管轄するエリアの全世帯に事前にお手紙で訪問する旨の通知をすることは現実的ではありません。

事実、先日我が家にも警察の方が事前通知なしに急に訪問してきましたからね。

警察署によっては何かしらの通知をしているかもしれませんが基本的に訪問前の警察による事前通知は行っていないようです。

訪問する警察の理由(目的)はなに?

そもそも警察の方が各世帯を訪問する目的とは何なのでしょう。

この理由が分かっていないと警戒心は解けないかもしれません。

自宅周辺で起こっている犯罪に対する注意喚起

まずは自宅周辺で起こっている犯罪や事件の周知やそれに対する注意喚起です。

どこどこでこのような事件があってまだ犯人が逃走中である。

最近夜にこのあたりで不審者目撃情報が相次いでいるので注意してもらいたい。

などといった情報を共有してもらう為、アナログ的に周知している目的もあります。

生活圏エリアの犯罪情報をスマホアプリ等で情報収集を出来る方はいいのですが、そのような情報収集が出来ない方もいますよね。

犯罪情報の収集に弱い層にとって、この警察官の訪問はとても心強いものとなっているのです。

周辺で起こった事件や犯罪の捜査協力

警察ドラマが好きな方はよくご存じだと思いますが、自宅界隈で事件が起こるとその事件に関して捜査が行われます。

容疑者の写真を見せてどこかで見たことはないか聞かれたり、はたまた近所に住んでいる人に容疑がかけられている場合はどんな人なのかなどを聞かれたりするでしょう。

いずれにしても事件解決の為に行われているでしょうから捜査への協力は無理のない範囲で対応してあげると良いでしょう。

巡回連絡(緊急連絡先や家族構成を聞く為)

事件や災害などの有事など非常緊急時の時の為に警察や交番では各世帯の家族構成や緊急連絡先を記した台帳を構成しています。

巡回連絡とも言われており、住人の安否確認を兼ねて1~2年に一度の頻度で実施していることが多いそうです。

とはいえ、急に訪問してきた警察官が本物か偽物か見分けがつかないのに連絡先を含めた個人情報を教えることに抵抗があるのは当然のことですよね。

少しでも不安に思った方は、その旨を正直に伝え管轄警察署に自分で確認すると伝えて今日のところはお引き取りくださいと伝えてもいいのではないかと思います。

連絡先や家族構成を教えるか教えないかは任意です。

しかし本当に何かあった時に警察からの連絡が一つの命を救ったりすることがあるかもしれないでのす。

もし訪問してきた警察官が本物であれば緊急連絡先くらいは伝えてもいいでしょう。

ちなみに私は家族構成と緊急連絡先に加えてメールアドレスも伝えてました。

警察に緊急連絡先を教えることへのメリット・デメリットはありますが様々なことを想定し天秤にかけた時、メリットの方が大きいと私は判断しました。

訪問してきた警察が本物か偽物か確認する方法は?

残念ながらテレビインターホンの液晶画面に映る姿格好だけで「これを確認すれば確実に判別できる」という方法はありません。

逆にその方法を知っているよ!という方がいらっしゃったらコメントお待ちしています。

私は何も考えずに液晶に写る姿格好と話し方や雰囲気で安易に信用して玄関を開けてしまいましたが今考えるともし偽物だったら・・・と考えるとちょっと怖いです。

今考えると出来る限り本物の警察かどうか確認する為にこんなことをやればよかったなと思う点は以下の通りです。

①訪問理由を明確に聞く

②どこの警察署(交番)勤務しているか聞き、氏名をフルネームで聞く

③警察手帳を開いてテレビインターンの液晶越しに見せてもらう

④先ほど聞いた内容と警察手帳の内容がリンクしているか確認する

⑤在籍している警察署(交番)に電話をし、事実確認をする

以上、本気で調べるのならこれくらいのことをして調べた方がいいです。

注意点として、⑤の在籍確認の連絡先は訪問してきた警察ではなく自分で調べた電話番号に電話することです。

偽物警察官対策はどうしたらいい?

訪問してきた警察官が偽物だったとしたらそれは犯罪者です。

結局、警察官を装っている犯罪者なので、宅配業者を装う犯罪者と同じなので偽物警察官だけに対するこれといった対策はありません。

言い方を変えると偽物警察官に限らず偽装犯罪者全般に対する訪問に対してどのような対策をしたらいいかを重視しましょう。

基本的に警察官は訪問してこないと考える

近くで凶悪犯罪が発生したなどの例外をのぞいて事件警察官が訪問してくることは稀です。

『警察官だから』といって安心せずに急な訪問者には慎重に対応することが大切です。

ホームセキュリティーで防犯上の武装をする

ホームセキュリティーなど警備会社と契約していれば自然と犯罪者に対して警戒感を与えることが出来きます。

あきらかに警備会社と契約しているお部屋と、そうでないお部屋、同じ条件なら犯罪者に狙われやすいのは言うまでもありません

一人暮らしの方は尚更ですが、ちなみに最近単身用のホームセキュリティーのサービス内容や料金について調べたことはありますか?

近年では需要の幅が広がり、その人の生活スタイルに合わせたホームセキュリティーの内容や料金体系が選べるようになっています。

犯罪者に警戒心を与える、ターゲットにされにくくするためにホームセキュティーで防犯上の武装をすることも視野に入れてみてはいかがでしょう。

警察が急に訪問してきた時に慌てないよう、事前に自分なりに本物かどうかを確認する手段を考えておくことをおすすめします。

防犯上、最も大事なことは警察官と名乗る人物であっても最初から絶対的な信用をしないことです。